大ゴム祭に参加してきました!
【大ゴム祭とは?】
フェチ業界ではお馴染みのパーティー「デパートメントH」にて、毎年ゴムの日(5月6日)前後に開催されるゴムの祭典。それが「大ゴム祭」。年間最多来場者数が見込まれるこのお祭りですが、今年はとある事情で6月の開催となりました。
ゴム人間(ゴムを着てる人、ゴムが好きな人)が日本一密集する日!(おそらく)
大変盛り上がる1年に1度のこのお祭りに、私も行ってきました!
(ちなみに「ゴム」というのは、「輪ゴム」とか「ゴム風船」とかと同じ素材のこと。他にも「ラテックス」「ラバー」とも呼ばれます。最近ではきゃりーぱみゅぱみゅちゃんが衣装で使ったりと、ファッションの領域でも注目度の高い素材です。)
※去年のゴム祭のレポートはこちらをどうぞ→http://feti.tokyo/2472
さて、この日のショーケースは大きく分けて3つ。
①ラバーアーティスト サエボーグさんによるパフォーマンス
②ラバリストウォーク
③ラバーファッションブランドKurageによるファッションショー
というわけで、今回のレポートはこの3本柱でお届けしたいと思います。
【開場〜サエボーグさんパフォーマンス】
私はスタッフとして先に会場に入りオープンを迎えました。入場したお客さんからは
「すごい列だった、鶯谷駅の向こうまで行列ができていた」
「深夜12時からなのに、早い人は夕方から並んでいた」
「若冲展を彷彿とさせた」など、驚きと興奮の入り混じった声が聞かれます。
さて、開場から1時間以上を客入れに費やしたゴム祭が、ついにスタート!
まずはサエボーグさんのパフォーマンスから。
サエボーグさんは、ラテックス製の着ぐるみを制作、自ら装着するパフォーマンスをするアーティスト。2014年の岡本太郎現代芸術賞で岡本敏子賞を受賞され、現在渋谷の西武にて展示会も参加中です。パフォーマンスでよく用いられるラバー製のブタの着ぐるみは「サエポーク」という愛称があります。
さて、今回のパフォーマンスですが、まずはそのスケール感に度肝を抜かれました。
見ている人の10倍はサイズがあろうかという巨大な豚(=ウルトラポーク1号)。
そして、現代音楽家Carl Stoneの音楽とともに繰り広げられたのは…なんと、子豚の出産劇。
youtubeに全編がアップされています。
パフォーマンス名もずばり「豚小屋/pigpen」。
次々と産み落とされる子豚たちは、一目散にオッパイへ向かって歩いていきます。数の限られた母豚のオッパイを争って、ぶつかったり踏みつけあったり、必死です。オッパイにありつける豚とそうでない豚、肌の色の異なる豚、歩くのが下手な豚…。
一見、コミカルなこの出産劇。私の目には社会の縮図のように見えて、ちょっと切なくなってしまいました。
ただ、親子の触れ合いの時間は、飼育係の男性の登場で打ち止めになります。
飼育係は無表情のまま、子豚たちのお尻を無慈悲に叩いてその場から退場させます。
豚たちが人間社会の縮図だとしたら、一体この飼育係は何を比喩しているのだろう。
突如降り掛かる天災か、はたまた理不尽な戦争か。もしくは、子の自立を促す教育や文化のことかもしれません。
パフォーマンス中に流れていた映像は、ラバーフェティシズムムービーの先駆けとなったドイツの『WHITE ROOM』。
この貴重なコラボに歓喜したのは、私1人じゃないはず!
指示出しをするサエボーグさんの背中。その向こうの映像が『WHITE ROOM』。
【アーティスト サエボーグを知ろう!】
ちなみに、サエボーグさんはこの数日後、美術大学のジェンダー論の講義に参加。
その紹介文からも、ご自身の作品を俯瞰して社会と関連付ける姿勢が伺えます。
参考リンク:多摩美術大学 ジェンダー文化論特別講義 サエボーグの豚小屋→http://www2.tamabi.ac.jp/geigaku/event-20160615/
さて、そんなサエボーグさんが参加中の『Who By Art』展(西武渋谷店B館8階)は7/3まで。駆け込めば間に合うかも!
今回のパフォーマンスをブラッシュアップしたものを、10月開催の個展でも拝めるようです。ウルトラポーク1号との再会に期待です!
参考リンク
サエボーグさん ウェブサイト:http://saeborg.com
サエボーグさん ブログ:https://numero.jp/saeborg/

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