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神様と娼婦と脳髄のWET&MESSY 第5回 猫町UG読書会[前編]


最初にワタクシの体調不良から
掲載が大幅に遅くなりましたこと
関係各位に深くお詫びいたします。

幕開け前

仕事をしていた筈なのに
気が付くとベッドの上。

全く予想だにしていなかった強制終了。
試合続行不能、無常のテンカウント。

あらぁ病院でしたか。

「最期の時もこんな風に、自覚もなく
どこかの時点で終わるってだけなのかもな」

ぼんやりした頭の中に湧いてくる思い。
とか薄幸病弱ぶっても、次第に回復して。

せっかく病院にいるのだからと
厚かましくも同室の方に
こんな質問をしてみました。

『やっぱり「死ぬかも」なんて、考えたりしましたか?』

深刻な病状ではない病棟の一室の中
軽い症状の人とはいえ、やはり気弱になるもの。

「現実から置いて行かれたような虚無感の方が強い」
「やっぱり万が一のことを考えてしまう」
「一気に死がリアルになるし、家族への思いが募る」

いろんな意見が伺えました。

自分の体調と心境次第で一変してしまう日常。
当たり前の生活は甘美にも過酷にもなります。
戸板一枚下は地獄とは正にこれですか。

今回の第5回 猫町UG読書会【Website】
そんな「死」の匂い立ちこめる作家とその作品なのです。

イントロ

小雨の中、いつものように
新宿ロフトプラスワン【Website】へ。

猫町UG読書会の山本代表【twitter:@tatsuya1965】
猫町UGの顔!チアキ隊長 【twitter:@CheeChiaki】にご挨拶。

受付で、いきなりかわいいノベルティ発見!

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なんだよー、たまらんよねー。
こういうのぐっとくるよねー。

山本代表とチアキ隊長、スタッフの皆さんにご挨拶。
猫町アメは金太郎飴の技術で作ってくれるお菓子屋さんに特注とか。

そこでいきなり隊長
「今日はまた新しい試み、してみてる」
ん〜、凝らしてますなぁ趣向。

趣向のひとつ、仮面のブースもあるそうで
そちらに向かってみると、なんと大川原さん【twitter:@shuhei_ookawara】

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【縛ること 繋がること ビジネスマン向け緊縛ワークショップに参加しました】
の際には大変お世話になりました。

【大川原脩平Webサイト | 舞踏家、仮面屋、豆紳士。】

神の仮面を取り出したり
鬼の仮面を引っ込めたり
神出鬼没とはことですか。

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やー、読書会なのに、仮面のブースを設営すると。

そうくるか。でも、そうこなくっちゃ。
なんたって猫町UG読書会ですもん。

なんていきなりいろいろ高揚しているうちに始まりました。

今回のお題はバタイユ「マダム・エドワルダ/目玉の話」

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若林美保さんによる幕開け

当代きっての踊り子若林美保さん【twitter:@wakamiho】
表紙をそっとめくってみせるような時間。

白いドレスと黒いラテックスのコントラスト
その先の胸の奥を覗き込みたくなります。

まるで金子國義氏の挿絵が抜け出してきて
自己紹介されたような気持ちになります。

バタイユの世界の入口に
全員を招くようにして幕。

若林さんは中扉なんだ、と思いました。
標題紙とそこに記された標題紙標題。

そこから何を読み得ていくのかは、それぞれさまざま。

ただ、この中扉が皆の前に現れて
そして一緒にベージを捲っていく。

艶やかで怪しい道案内の手招き。

花束の応酬

テーブルには読み込まれた皆さんの課題本が置かれ
そこにそれぞれの意見が交わされ始めます。

チアキ隊長の開会前の最初のお言葉通り
「相手の意見を否定しない」考えの往来。

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山本代表は女王様とのフェティッシュなエピソードを披露。
ちあき隊長は愛聴されたゴシックなバンドを連想させたり
仮面屋大川原さんは培った教育のエピソードを出したり。

副読本にバタイユの「エロティシズム」を持つ方もいたり。
「滑稽」とか「なんか笑っちゃう」という意見や
「自分にはない」・「わからない」という意見も。

行き交う言葉が花束のようです。

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その渡し渡される花束の中で今回は
「わからない」を大切にしたいと思います。

自分も前回読んだときは「さっぱりわからない」という読後感でした。
こういうフェティッシュがないから、わからない。
ここまで昂れる他の何かがないから、わからない。
神様も娼婦も身近に感じられなくて、わからない。

いろんな「わからない」を抱えたまま
とりあえず読み終わったというだけ。

自分の「わからない」とは中身も意味も別かもしれないけれど
他の方の素直な「わからない」という言葉を聞いて感じたのは
「わからない」と言えることはいいな、ということ。

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自分がちゃんと「わからない」とわかることは
地図で言えば現在位置が分かる事と同じ
とっても貴重な情報なんですよね。

当たり前なんですが「わからない」は答えにたどり着かなかった残骸ではなくて
ひとつの大切な情報、そこを足掛かりにまた転々発展していくための大切な足場。

自分が文字を読んで、行中に追って、行間に思いを馳せて
自分の中の大切な「わからない」にたどり着くのです。

そしてここ猫町UGでは意見を否定されないから
自分の中にある「わからない」を言えるのです。

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「わからない」は次の「わかる」への大切なヒント、大事な素材。
その意見をテーブルに置けば、それをわかろうとしてくれる仲間がいて
一緒にわからなさを共有してくれたり、解きほぐしてくれたりする。

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それがこの猫町UG読書会なんです。

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かくいうワタクシも、大きな「わからない」を持っておりました。
そこに大きなヒントの補助線を引いてくださったのが、大岡淳さんです。

【後編】に続きます。

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hachi

孤児なので人と話せることを喜びます。

あいまいなもの、古いもの、「自己顕示欲の少ない人・引っ込み思案な人の告白」や「懺悔」が好き。
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