今回おっぱいを撮り続けて20年以上、「おっぱい写真の巨匠」とも言うべき伴田さんの個展へお邪魔してきました。
伴田さんといえば「フォトテクニックデジタル」誌の写真小説「乳房のある情景」という連載でおなじみの方も多いはず。
今回は美術史家、美術評論家で明治学院大学教授の山下裕二さんとのトークショーの模様を一部ご紹介いたします。
おっぱい写真を撮る背景にあった物語とは!そして驚きの事実とは。ぜひご覧下さい。
タモリ倶楽部との意外な接点
週刊プレイボーイや週刊SPAなどで何度も仕事を一緒にしてきたというお二人。
話は伴田さんの過去の話に。意外にも伴田さんの処女作はおっぱいがテーマではなかったそう。
山下裕二さん(以下Y) 伴田さんと飲み屋たまたまで知り合ってそれから何度かお仕事ご一緒させていただいたり、飲んだりしてきたんですけれども、これまで伴田さんはどういうことをしてきたのか、今まであまりに多岐にわたっているのでよく把握していないのですが、ちょっと聞いてもいいですか?
伴田良輔さん(以下H) 僕も把握していないのだけれど(笑)
会場笑い
H でもね、ちょっとこれ持ってきたんですけれども,
まだ見せてないですよね?これ「パンティトランプ」って言って・・・
会場笑い
H 僕上智大学を途中で、やめてふらふらしていたときに
Y 上智だったんですね。
H ええ。それで大学出ていないんですけれども、
マスコミ関係の仕事に行きたくてうろうろしていた時期だったんですね。
それである時、飲み屋で隣に、
Y 隣に!?
H トランプ会社の社長が座ってたんですね。
有名なニチユーという玩具会社の社長が隣に座っていて、
「きみ面白そうだからアイディア出して」
と言われて
「パンティトランプ作ったらどうですか」
って言ったんですよ。
女の子がジョーカー含めると54種類のいろんなパンティーを履いて、ポーズをとってるだけなんですけれども・・・
そしてこれが僕の最初の仕事になったんですよ。

左パンティトランプを見せる伴田さん。右は山下さん
H これは1982年のはじめに出たんですが、亡くなったニチユーの社長の話によると、ある日、その年の10月にはじまる「タモリ倶楽部」のオープニング映像を作っていたディレクターがこのトランプを見つけて。企画会議で回して。これを映像で撮ってみようとなったらしいんですよ。それであのオープニングの映像が生まれた、と。
Y え!?これが原型?
H 原型らしいんですよ。
Y あれ、今でも使われてますよね。
H ええ、そうですよね。
(中略)
Y そしてこれが伴田さんの処女作ですか?
H クレジットはされてないですが、まあモノを作ったと言う意味では処女作ですね。いまこのトランプ、何故かドイツのカードコレクターのあいだでプレミアムがついてすごく高くなっています。
当時限られた予算の中、1人のモデルで撮影したという「パンティトランプ」。
伴田さんとタモリ倶楽部の意外な因果関係に会場は多いに盛り上がりました。
パンティトランプ参考:http://pentacle.jp/?pid=8376464
おっぱいフェチではなく、「曲率」が好きなんです
おっぱいは真正面からではなく真横から撮るという伴田さん。
なぜ真正面から撮らないのでしょうか?そのヒントはカーブにあるようです。
H 今回フェチのメディア(フェチ東京)から取材を受けてるんですけれども、
「おっぱいフェチですか?」なんて言われたんですけれども、
そう言われるとちょっと語弊があって。ぼくはお尻も撮っていますからね。
「カーブ」というか、曲線にグっとくるんですよ。
そしたら「曲率」と山下さんがおっしゃられて・・・
「そうか!」と思いまして。
個人個人で好きな「曲率」というのが違いましてね。
この人は・・・
展示の写真を解説する伴田さん
H だから一人一人、好きな曲率には違いがあるとおっしゃる山下さんが、その例として伊藤若冲の絵の中の曲線のお話をされたんですよ。今日もいまからその絵を見せてもらいます。
この後近世日本の画家 伊藤若冲の曲率の話へ展開していきます。

22年前に撮ったおっぱい写真の処女作
竹と出会って。

実際に筆として使った竹を持つ伴田さん
2011年の後半、震災後の森の異変を観察する中で、伴田さんは一本の真っ黒に変色して倒れたた不思議な竹と出会います。
はじめは植物学的な興味でこの竹を観察していたそうですが、あるとき「これは筆だ!」と考えます。
描いてみたらすごくスミを吸う。筆としては最適なことに気がつき、気の赴くままに筆を走らせた伴田さん。
毎日体調が悪い中(当時は体調を崩していた)この筆を走らせ、描くと眠れるようになったといいます。
ドローイングを写真と並べた理由
そして、今回ドローイングを一緒に展示するか悩んだといいます。
そのことを山下さんに相談したところ「おっぱいだよ、これは」との返事が。
作品を描いている時はおっぱいなども考えもしなかったドローイングが山下さんの言葉に後押しされ、おっぱいの写真と同じ空間で融合することとなったそう。

迫力のおっぱい写真とドローイング。

今月末まで開催しているゾ!
展示は31日まで開催!おっぱい、もとい「カーブ」の世界観にひたれるチャンスが日本橋にある!
開催概要
伴田良輔作品展 「CURVES 」
期間:7月10日(金)~7月31日(金)12時〜19時 土日祝休廊
場所:ミカ製版株式会社 ギャラリースペース
「 クリエイションギャラリー日本橋箱崎 」
〒103-0015 東京都中央区日本橋箱崎町27-9 3F
会場HP: http://m-cgn.jp/index.html
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FetiTokyo編集部

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